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私の作品と道具〜作家さんを訪ねて アトリエちゅうりっぷ tulip先生 

シャム猫や秋田犬など、立体的でリアルな表情の刺しゅう作品が人気の作家、アトリエちゅうりっぷ  tulip先生。もこもこな動物たちの刺しゅう作品は「可愛い!」と思うと同時に、「一体どうやって作っているのだろう?」と不思議に思われる方も多いのではないでしょうか。
実はこれらの作品は、クロバーの、片側からぷちぷち刺すだけでループ状のステッチができる「フリーステッチングニードル」を使って作られています。ただ、フリーステッチングの技法をご存知の方も、「フリーステッチングでこんな作品が作れるの!?」と驚かれる方も多いはず。フリーステッチングの技法でここまで立体的な作品は今まであまり見たことがありません。
tulip先生は、YouTube動画クリエイターとしても活動されており、フリーステッチングを使った動画をたくさんアップされています。これらの動画で、もこもこ可愛い動物たちが実際に作られていく過程を全て見ることが出来ます。

●Youtubeチャンネル
「アトリエちゅうりっぷ / atelier tulip」トップページ
https://www.youtube.com/channel/UCHScH5BJHPvgg1qbGupZdAA

●「フリーステッチングニードル」の商品情報
https://clover.co.jp/seihin/freestitching.html

もともと妊娠中に「何か手作りをやってみたいな」と思って手に取ったプラバンからハンドメイドを本格的に始められたというtulip先生。プラバンでは立体的なお花を作られていたそうで、マニキュアで色を付けたり、レジンを使ってコーティングをしたり、キラキラしたお花が出来ていくのが楽しくて、ハンドメイド作品販売サイトminneで販売も始められました。新型コロナウイルス感染症の流行が始まってからは、布マスクに得意のイラストを生かしてミシン刺しゅうを入れるようになり、お客様からの「自分のペットを刺しゅうしてほしい」というリクエストに答える形で、お客様のペットをモデルとした図案作りを始められます。その過程で動物たちの個性に改めて気づかされ、自然で可愛らしい表情を引き出せるようにこだわって制作するようになられたそうです。
次第に、ミシン刺しゅうとはまた違った、手刺しゅうの温もりに憧れを抱くようになられたというtulip先生。そのことを何気なくお母さまに話すと、「これ、簡単らしいよ」とあるものを手渡されました。なんとそれがフリーステッチングニードルだったそうです。実は、tulip先生のお母さまは、かなりのハンドメイド好きで知識も豊富。気になる手芸グッズは思わず買ってしまうタイプなのだとか。お母さまはフリーステッチングニードルを面白そうだと思って買ったものの、後でやろうと未開封で保管されていたそうです。

そんな出会いから始められたフリーステッチング刺しゅう。最初は刺しゅう糸で、小さめのループステッチを使った作品を作っておられましたが、すずめの図案を刺しゅうしているときに、「羽の部分だけ刺しゅう糸ではなく毛糸で刺してみたら可愛いのでは」と思い立ち、実際にやってみられたそうです。結果は思った通り、素材を変えることで質感が変わり、羽部分がふわっと仕上がりました。その質感が可愛くて毛糸を使った作品を作るようになり、さらにループの高さを変えて立体感を出してみたり、ループステッチをカットしてベルベット調にしてみたりと研究を重ね、現在のような動物を作るようになられたそうです。
tulip先生の動物作品は、毛糸と「フリーステッチング針先<極太>」という太い針を使って作られています。フリーステッチングニードルは、針先を長くセットすると長いループができ、短くセットすると短いループができます。その高低差を使い、鼻などは思い切り高さを出し、目まわりなどは小さなループで高さを押さえてステッチすることで立体的に作り込んでおられます。はさみで刈り込んで形を整えるのも重要な工程。パーツごとにステッチして、はさみで形を整えるという作業を繰り返して作られています。

フリーステッチングと出会ってから約2年、すっかりハマって没頭されているというtulip先生にフリーステッチングの魅力を伺うと、「ぷすぷすと刺すだけで絵を描くように簡単に刺しゅうができるので、わたしのように絵を描くことが好きな人にとっては本当に革命的なアイテムだと思います」と話してくださいました。
また、子育て中のtulip先生にとって、朝娘さんを幼稚園に送りだしてからお迎えに行くまでの時間に作品が1個作れるという、比較的短時間で完成するという点もフリーステッチングを楽しく続けられている理由だそうです。「作品が完成するととても嬉しいですし、1つの作品をコツコツと時間をかけて作るような手芸は途中で飽きてしまうという方にも、フリーステッチングはおすすめです」と教えてくださいました。

YouTubeの動画では、フリーステッチングの魅力が伝わるように、「見ていて分かりやすいこと」を大切に撮影や編集をされているそうです。作品がどんなふうに作られているのかも映像でよく分かりますし、何より実際にもこもこの動物が出来上がっていく様子は見ていてとても楽しいです。
「フリーステッチングは生地選びが難しいと思っていらっしゃる方が多いですが、基本的に刺しゅう枠がはまり、針が刺せればできると思っているので、わたしの動画を見て、『こんなものにも刺しゅうできるの!?』と思っていただけると嬉しいです」というお言葉通り、tulip先生の動画では、身近で手に入れやすい色々なものにフリーステッチング刺しゅうをされていて、その点も参考になります。
YouTubeでは、視聴者さまのコメントから次の動画のヒントをもらうことも多いそうです。「絵がかわいい」、「自分も作ってみたいけれど絵が描けない」といったコメントを多くもらったことをきっかけに、InstagramとTwitterで図案の無料配布もされています。「ぜひ動画を見ながら一緒に作品作りにチャレンジしてもらえたらうれしいです」と話してくださったtulip先生。「いつか機会があれば対面のワークショップも開催してみたいと思っています」とのことで、今後のご活躍も楽しみですね。

アトリエちゅうりっぷ tulip先生 Profile

ハンドメイド作家。YouTube動画クリエイターとしても活躍されています。フリーステッチングの技法を使って、可愛い動物を作る「もこもこフリステ」の動画は大人気です。

 

●Youtubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UCHScH5BJHPvgg1qbGupZdAA
●Instagram @tulip_popo
●Twitter @nanapopopiko