私の作品と道具〜作家さんを訪ねて suzu先生
今回は、大人かわいいボタニカル刺しゅうを中心に、テキスタイルのような刺しゅう作品を制作されているs u z u先生にお話を伺いました。
幼いころから手作りがお好きだったs u z u先生は、文化女子大学(現:文化学園大学)で服飾を学ばれたのち、「舞台衣装をデザインしたい!」とロンドン芸術大学へ留学されます。しかし、留学先で素敵な先生とのご縁があったそうで、舞台衣装から一転、テキスタイルを専攻されることとなりました。また、在英中に目にされたスタンプワークにすっかり魅了され、現地で刺しゅうも習われました。
日本に帰国されてからは、大手の衣装会社で10年ほどスタイリストを務められ、結婚式のドレスを担当されました。その間は、趣味の範囲で時々紙刺しゅうやお子さまの月齢刺しゅうをして楽しまれていました。
そんなs u z u先生に転機が訪れたのは2020年のこと。新型コロナウイルス感染症の影響で職場が休業となり、時間に余裕ができたことで「自分の思ったとおりにやりたいだけ刺しゅうをやってみよう!」と一念発起されました。新型コロナウイルス感染症の勢いは収まらず、ついには仕事を辞めなくてはいけなくなったそうですが、それを機にご自身のペースで刺しゅうができるようになり、2021年3月には「the Ribbon Knot」を設立されました。
Instagramに作品を投稿しはじめると、刺しゅう仲間が徐々に増え、なんと約4か月後にはInstagramを見た手芸本の編集さんからオファーされたそうですよ!
幼少期から手作りがお好きだったs u z u先生は「自由に生地を作れたら、ハンドメイドがもっとオリジナルで楽しめる!」とひらめかれ、テキスタイルのように同じモチーフや統一性のある図案を布一面に刺すテキスタイル刺しゅう(総柄刺しゅう)を考案されました。
同じモチーフが複数あることで、刺しゅうのぷっくり感や愛らしさが強調され、魅力が何倍にも増えるのが、テキスタイル刺しゅうの1番の良さだと語ってくださったs u z u先生。
他にも、刺し終わったあとの達成感や、モチーフをひとつ抜き出してワンポイントでも楽しめること、いくつも刺すことでコツが掴めて上達できることなど、テキスタイル刺しゅうには魅力がたくさん詰まっています。
s u z u先生は植物など身近なモチーフで作品を制作されることが多く、お散歩中にデザインのヒントを得ることが多いそうです。
テキスタイル刺しゅうはモチーフをたくさん刺すので、1つのモチーフを30分程度で完成させられるように、なおかつ簡単でも見栄えがするように心がけてデザインされています。
作品づくりの一番のこだわりは「色に違和感を覚えたら、すぐに糸を変えること」。糸のメーカーにはこだわらず、色々な糸を使用することで納得のいく作品に仕上げられます。色合わせは、お花畑のような自然の色から、SNSで目にする色の組み合わせまで、様々なものを参考に研究されているそうですよ。
オンラインレッスンのご紹介
s u z u先生の刺しゅうはオンラインレッスンで学ぶことができます。
テキスタイル刺しゅうと立体刺しゅうの2種類から選べますよ!
■CLASS101
初めてでも安心!
大人可愛い”小さなモチーフ”で描くテキスタイル刺繍(クラス開講:2022年7月27日)
https://class101.jp/products/621c65c30d9bf8003b24452b
■FANTIST
はじめてでも可愛くできる!ふわふわ立体刺繍講座
https://fantist.com/courses/1020
書籍のご紹介
少ない色数でも楽しめる 総柄刺繍/KADOKAWA
少ない色数でも、総柄刺しゅうならリッチ見え!
本書では、簡単なステッチでもかわいく見せることができる新しい刺しゅうのカタチが提案されています。
刺しゅう糸の色を変えてグラデーションをつけたり、刺しゅう糸の種類を変えて立体感を持たせたりすることも、すべて思いのままに楽しめます。
刺しゅうした図案をそのまま壁などに飾るのはもちろん、ワンポイント刺しゅうとしてもおすすめですよ!
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今年の秋(9月30日予定)には、日本ヴォーグ社から共著『ワンポイント刺しゅうBOOK(仮)』の出版も予定されているそうで、拝見できるのが今からとても楽しみです!
suzu先生 Profile
the Ribbon Knot主宰。大人かわいいボタニカル刺しゅうを中心に、テキスタイル刺しゅう(総柄刺しゅう)の作品を制作されています。たくさんのフォロワーさんがいらっしゃるInstagramでは、「新しいステッチを生み出したい!」と様々な刺し方にも挑戦されています。
▼Instagram
https://www.instagram.com/the.ribbon.knot