私の作品と道具〜作家さんを訪ねて Quilt Cottage(キルトコテージ)早崎 麻利子先生
洋裁をされていたお母さまの影響で、幼い頃から手作りは身近な存在だったという早崎麻利子先生。子育て中にパッチワーク・キルトを始められ、その後講師の資格を取得、ご自宅でお教室をスタートされました。
早崎先生は日常の中での「使いやすさ」を大切に作品をデザインされています。バッグやポーチだったら実際に何を入れて使うのかをイメージしてサイズ感にこだわるなど、普段使いしやすいデザインを心掛けていると話してくださいました。
左の画像のバッグやポーチは、パッチワークファンからカリスマ的人気を誇るショップ「カントリーキルトマーケット」で販売されてきた早崎先生のオリジナルキット作品です。残念ながら2021年4月に閉店されてしまいましたが、10年以上にわたりオリジナルキットの販売をされてこられました。明るい色彩がかわいいバッグやポーチは、どれも早崎先生の使いやすさへのこだわりが詰まっています。
早崎先生はミシンキルトの講師としても活躍されています。
パッチワーク・キルトを始められてから20年ほどはハンドキルトをされていたそうですが、ピンタレストで海外の方のミシンキルトの作品を見て、その作り方の面白さを知り興味を持たれたそうです。一度しっかり学ぼうと手芸普及協会の講座を受講、8年ほど前に講師資格を取得されました。
ミシンキルトは、いかに合理的に作るかという視点で考えられたユニークなテクニックが多くあり、そんな目からウロコの技法がとても面白く魅力的とのこと。またミシンキルトは作品が早く仕上がり、洗濯も惜しみなくできるので、クッションカバーやベッドカバーなど普段使いするものを作るのにもってこいだそうです。ミシンを使うからといって難しいということは無く、むしろしるし付けなどが簡単なので初心者の方におすすめですと教えてくださいました。
パッチワーク・キルト以外のジャンルの手仕事にも興味を持たれ、積極的に取り組まれている早崎先生。
ミシンキルトを始めてから、「せっかくミシンがあるのだから」とホームソーイングの講師資格も取得され、今年からお教室でも教え始められました。洋服を作ると余りの生地がたくさん出るので、それをパッチワークに使ってポーチやバッグを作るなど、ソーイングとパッチワークはとても良い関係なんだとか。
さらに刺しゅうの講師資格取得も進められていて、装飾として刺しゅうをパッチワークに取り入れる提案をされています。また伝統的な刺しゅうのデザインからパッチワーク・キルト作品の着想を得ることもあるそうです。
色々な手仕事を楽しみながら学ばれ、さらにそこから表現や作品の幅を広げておられる早崎先生。まだまだ他にも興味のある手仕事があり現在も講座に通われているとのことで、お話を伺いながら早崎先生の手仕事を愛される気持ちが伝わってきました。
早崎先生のご自宅兼お教室は、大阪府堺市にあります。
「郊外で交通の便があまりよくないですが、通うのが大変な分、来ていただければハンドキルトやミシンキルト、ソーイングと色々習って楽しめる、昔田舎にあった『なんでも屋さん』の手芸版のような感じをイメージして教室の内容を充実させています」と先生。一つのお教室で色々学べるのは嬉しいですね!
レッスンは少人数制で、生徒さんそれぞれのペースで作品作りを楽しまれています。
早崎先生のホームページにお教室についての詳しい情報が掲載されていますので、ご興味のある方はぜひご覧ください。
また、コロナ禍以前はミシンメーカーのJUKIさんの講習会で講師を務められることも多かったそうで、右の写真はその時の様子です。立って説明しておられるのが早崎先生です。
◆早崎先生ホームページ
https://quiltcottage.amebaownd.com/
(お教室の情報は「Lesson」をご覧ください)
早崎先生の作品は、雑誌や書籍にも多数掲載されています。
最近の掲載雑誌・書籍をご紹介します。
◆『キルトジャパン 2020年4月号 春 vol.181』 日本ヴォーグ社
早崎先生のヨーヨーモチーフをあしらったバッグの作品が掲載されています。ヨーヨーモチーフの制作には、クロバーの「ちくちくヨーヨープレート」を使っていただいています。
◆『装飾手芸テクニックで作る とっておきの小物』グラフィック社
装飾的な手芸テクニックを使って作る、おしゃれな小物作りの本。
早崎先生の作品は、「セミノール」というミシンキルトの技法を用いたクッションカバーやティーコゼー、ティーマットなどが掲載されています。
◆『はぎれが楽しい 今すぐ作りたいポーチ50』グラフィック社
かわいくて作りたくなる50個のポーチを紹介。
早崎先生の作品はかわいいがま口ポーチが掲載されています。
◆『はぎれがかわいい ちょっと気になるポーチ50+』グラフィック社
人気のポーチ50シリーズの第二弾。
早崎先生の作品は、オレンジピールのパターンの馬蹄形ポーチが掲載されています。
◆『ちょっと小さめ 便利でかわいいミニバッグ50』グラフィック社
ちょっと小さめの50種類のバッグを紹介。
早崎先生の作品は、バッグインバッグやクラッチタイプのバッグなどが掲載されています。
<Quilt Cottage(キルトコテージ)早崎 麻利子先生 Profile>
パッチワーク、ミシンキルト、ソーイング講師。大阪府堺市のご自宅で教室をされています。長年にわたり人気ショップ「カントリーキルトマーケット」でオリジナルキットの販売をされてこられました。
その他、ミシンメーカー主催の講習会の講師を務められたり、雑誌や書籍への作品提供など幅広く活躍されています。
インスタグラムやブログでは早崎先生の素敵な作品をたくさん見ることができます。ぜひご覧ください。
◆ホームページ https://quiltcottage.amebaownd.com/
◆Instagram @quiltcottage_jp
◆ブログ http://quiltcottage.blog76.fc2.com/
◆twitter @quiltcottage
<お気に入りのクロバー商品>
日頃ご愛用いただいているお気に入りのクロバー商品を教えていただきました。
●ワンタッチしつけピン
ミシンでキルティングをするときに重宝されています。「慣れてくると片手でぽんぽん外せる点がお気に入り」と教えてくださいました。
●クロバーロータリーカッター45mm
「ミシンキルトで生地をカットするときの必需品」として愛用してくださっています。
●クロバーロータリーカッター28mm
「ソーイングの時にはこの小さめのロータリーカッターが小回りが利いておすすめ!」だそうです。
●サークルプレート
お花のアップリケや刺しゅうの図案を描いたりするときに便利で使われているとのこと。またプレートに45°、60°など角度の表示もあり、5等分や6等分もすぐにできるので、デザインの時に重宝されているそうです。
●糸切カッター<スタンドタイプ>
「切れ味も良く、とても使い勝手が良いのでおすすめです」と話してくださいました。