ワークショップ「刺繍CAFE」や「レースCAFE」を主宰され、初心者さんを中心に手仕事で表現する魅力を伝えられている矢崎順子さんにお話を伺いました。

慶應義塾大学で美学美術史を学ばれながら、2001年にギャラリー「artist in」の運営をスタートされた矢崎さん。ギャラリーではおよそ10年にわたり、若手クリエイターの展覧会を企画されました。
当初は美術関係の方との関わりは多かったものの、手芸の世界とは縁がなかったそうです。
そんな中、ギャラリーで開催された「ブックカバー」展に手芸メーカーのスタッフが足を運んだことが、手芸業界と関わるきっかけとなりました。
刺しゅう愛好家の高齢化を感じつつ、それと同時に刺しゅうで表現することの面白さを実感され、2005年に「刺繍CAFE」をスタートされました。

コロナ禍で対面でのワークショップ開催が難しくなった昨今、矢崎さんはオンラインでの活動にも積極的に取り組まれています。

昨年はインスタライブを中心にレースCAFEや刺繍CAFEを開催され、ZOOMでも試験的にワークショップを行われました。
今年に入ってからは、昨年の経験を活かしながら、手紙舎さんの企画の中で本格的なオンラインワークショップを開始されています。

オンライン用に、できるだけ気軽に楽しめるようなワークショップを新しく企画され、定員オーバーになるほど人気を博しているそうです。

今後は同様のワークショップのほか、テーマを掲げて自分なりの作品作りを楽しむ、手芸愛好家さん向けのワークショップも企画していかれるとのことでした。

また、オンラインワークショップは、地方の方でも気軽に参加できるなどの利点があるため、新型コロナウイルスが収束してからも、対面型と並行して企画したいと仰られていました。

矢崎さんは、手仕事の魅力を伝えるべく、書籍の編集や執筆活動も行われています。

「クロスステッチぬりえ　塗って楽しむアンティークな刺繍図案」
(ビー・エヌ・エヌ新社)
ヨーロッパの伝統的なクロスステッチ図案がぬりえにアレンジされた本書。刺しゅうをされない方にもクロスステッチの魅力が伝わる内容です。
刺しゅうをされる方は、クロスステッチの図案集として、また、豊富な色数が魅力の刺しゅう糸の色合わせの練習帳としても活用することができます。

「世界のかわいいレース」
(誠文堂新光社)
アンティークレース、機械レース、作家が創作したレースなど、世界の様々な国からたくさんのレースが集められた1冊です。レースの基本的な説明のほか、伝統的なレースの気になるストーリーやレースにまつわるかわいいものなども紹介されています。多様なレースの姿を眺めて楽しむことはもちろんですが、デザインの参考や、暮らしを彩る雑貨や手芸の素材としてなど、色々な視点で楽しむことができます。

共著「刺繍糸とビーズでいろどる　カラフル・タティングのアクセサリー」
(誠文堂新光社)
25番刺しゅう糸とビーズを使用した、新しい魅力が詰まったカラフルなタティングのアクセサリーが提案されています。
ブレスレット、ネックレス、ヘアアクセサリー、リングなど、日常の装いにも映えるアクセサリーが目白押し。色どりを楽しむ新しいタティングの世界をご覧いただけます。